■デュアルシステム(企業実習)とは
デュアルシステム(企業実習)は、学校の勉強と企業への就業を併行(dual)して体験できるシステムです。
実施している高校は全国でも少数で本校の特色の一つです。
週一回(水曜日)は学校ではなく企業に通い、社員の方とともに実際に就業します。 これを一年間行うと工業教科の科目「企業実習」(6単位)として認められます。
毎年、2年生で希望した者のうち10名ほどの枠で実施します。
■実習日記
今年度は10名の生徒が8社で企業実習を行っています。
自分の実習体験を振り返るため実習内容を記録し、実習日記を企業先、学校に提出します。
■参加した生徒の声
・人間関係の大切さ、働くことの厳しさ、失敗を今後どう活かすかを1年間で学ぶことができました。
・デュアルシステムに参加することは面倒であったが、挑戦して参加したことで、参加せずに後悔することより何十倍も良かったです。
・自分が思っていた以上に得るものが多かったと思います。技術や知識に加え、社会人としてのマナーや心構えなど大切なことも学びました。
・デュアルシステムを通して、沢山の方々と関わることが出来たことで今後、自分の糧になるような知識や技能を吸収でき充実した実習期間を送ることが出来ました。
■デュアルシステムのメリット
- インターンシップ(3日間)より長期間,就業体験をすることができます
- 実際の企業で,より実践的な技術・技能を身につけることが出来ます
- 学校だけでは体験できない,社会人としての意識が身に付きます
- 自分の適性を自覚し,進路決定に役立てることが出来ます
■教育課程
2年次の一部の工業科目が企業実習と選択になります
■令和5年度 デュアルシステムの受け入れにご協力いただいている企業
■スケジュール
1年生 | |
10月 | 生徒への説明会 |
11月 | 受け入れ企業受付終了 |
12月 | 保護者への説明会 |
1月 | 生徒への参加希望調査 |
2月 | 参加希望締め切り 調整会議・参加者決定 コーディネータとのマッチング作業 |
3月 | 受け入れ企業決定 |
2年生 | |
4月 | 事前指導 安全教育 保険加入手続き 企業との協定書締結(保護者、企業、学校の3者) |
5月 | 企業実習開始 |
11月 | 企業見学会 |
1月 | 企業実習終了 |
2月 | 成果発表会(日立シビックセンター) |
3月 | 事後指導 |
■成果発表会
企業実習のまとめとして,毎年3月に日立シビックセンター大ホールにて成果発表会を行っています。
全校生徒,教員,保護者,企業担当者,総勢500名以上の前で自分のやってきたことを発表する機会は実りの大きいものです。
■デュアルシステムFAQ
1 デュアルシステムとは何ですか?
企業での実習と学校での授業を組み合わせた新しい職業教育で、若者を一人前の職業人に育てるシステムです。高校在学中に、長期の職業訓練をとおして、企業や地域が必要とする実践的な技能・技術を身につけると共に、企業と生徒双方の合意があれば卒業後、その企業に就職することも可能としたシステムです。
2 どのような目的で行うのですか?
働くことの意義や、ものづくりに対する実践的な技術・技能を身につけることによって卒業後の就職に役立てる。
3 どのような形態で実施するのですか?
1年間にわたり、毎週水曜日に企業実習をします。これにより学校設定科目「企業実習」6単位が修得できます。それ以外の曜日は普通どおり学校で授業を受けます。
4 希望すれば誰でも参加できますか?
2年生の希望者を対象としますが、希望者が多い場合は目的意識や希望する職種などを考慮しながら選考する予定です。希望者を決定する過程でコーディネータと面談をして、受入企業と生徒の希望する職種などが一致するかしないかということを行います。
ただし、次の学科の生徒は以下のような制約があります。
(1) 電気科の生徒は、卒業後、申請による電験3種(電気主任技術者)の認定が受けられません。しかし、試験による取得は可能です。
(2) 工業化学科の生徒は卒業後、認定される毒物劇物取扱責任者の資格が、単位不足のため、認定を受けられません。しかし、試験による取得は可能です。
5 夏休みや冬休み中も企業実習をするのですか?
この期間中は行わない予定です。
6 企業実習日が企業の休日(創立記念日等)と重なった場合はどうするのですか?
生徒は登校し、学校設定科目「企業実習」に関する自習をします。
7 学校行事と企業実習が重なった場合どのようになりますか?
儀式、定期考査、修学旅行、体育祭、クラスマッチ、クラス親睦会、部活の試合等、が重なった場合は学校行事を優先します。
8 企業実習をする生徒への補習はあるのですか?
生徒が企業実習日以外の授業、または進級後の授業を受ける上で不利にならないように必要に応じて補習を行います。この場合、長期休業中(夏季、冬季)や放課後を利用し、各工業科で計画を立てて行います。
9 企業実習中に事故等に遭遇した場合はどのようになるのですか?
生徒自身の事故や、生徒の過失による企業への損害については、(財)産業教 育振興中央会が窓口となっているインターンシップ・ボランティア等体験活動に対応した傷害・賠償責任保険に学校が加入し、対応します。
10 企業実習に必要な費用は生徒が負担するのですか?
作業服、帽子、安全靴等、企業実習に必要なものは学校から支出しますので生徒の負担はありません。
11 自分の学科にあった職種を選ばなければいけないのですか?
企業実習希望者は各工業科の学科内容にこだわらず、職種を自由に選ぶことができます。
12 手当(給料)は支給されますか?
授業の一環で行うものであり、受入企業から手当の支給はありません。
交通費は原則として自己負担となります。
13 欠席や遅刻、早退をした場合はどうなるのですか?
授業と同様の扱いとなります。
14 「企業実習」の評価はどのように行うのですか?
「企業実習」の教科担当者が、生徒の実習日誌・自己評価、実施企業から提出される実績報告書及び教科担当者の観察を総合して5段階評価を行います。
15 事前に企業見学ができますか?
希望する生徒は、コーディネータによるマッチングの最中に企業見学を行っても結構です。
16 企業実習先へはどのような服装で行けばよいのですか?
本校所定の制服を着用することになります。(一部、私服の企業もあります)
17 協定書の内容はどのようなものですか?
企業、保護者、学校の3者で協定書を交わします。
内容は目的、実習内容、単位認定、費用弁償、損害負担、賠償責任、期間などです。
18 事前指導はどのようなことを行うのですか?
危害防止などの安全に関する教育、礼節・マナー教育などを行います。
19 事後指導はどのようなことを行うのですか?
報告書、礼状作成および成果発表会等を行います。
20 実習期間はどのくらいですか?
企業実習は5月から翌年2月までの10ヶ月間を予定しています。4月及び翌年3月は学校で事前指導、事後指導を予定しています。